栄養管理部について
栄養管理部では、患者さんの症状が1日でも早く回復できるよう栄養管理と給食管理の両面から、管理栄養士・栄養士・調理師・調理員が協働し、美味しく心のこもった食事提供に日々努めています。
栄養管理においては管理栄養士が、入院患者さんのベッドサイドを訪問し、1人1人の栄養管理を行っています。 また、NST・褥瘡回診・緩和ケア活動などで他職種と連携を取りながら、栄養面から患者さんの病状回復に努めています。 その他に、入院患者さんや外来患者さんへの個別栄養指導や糖尿病教育入院、生活習慣病教室、マザークラスなどの集団栄養指導も行っています。
また当院では2015年にNST(Nutrition Support Team/栄養管理チームの略)が発足し、少しずつ活動の基盤を固めてきました。当院のNSTには医師・看護師・薬剤師・管理栄養士の他、歯科医師・歯科衛生士・理学療法士・作業療法士が参加しております。栄養療法は基本的医療の一つで、治療の効果を高めるために非常に重要なものであり、NSTにおいて多職種がそれぞれの専門的な知識・技術を活かすことで、より患者さんに最適な栄養療法を選択することができます。
NSTの役割
- 適切な栄養管理がおこなえているかを評価する。
- 栄養管理方法の指導と提言を行う。
- 栄養状態改善による治癒促進を図り、早期退院や社会復帰を助ける。
- 栄養療法に伴う合併症の予防と早期発見を行う。
- 職員の知識や技術の向上を図る。
NST活動
NSTカンファレンス
対象の患者さんの栄養状態や栄養管理方法が適切なものか、多職種で話し合います。
NST回診
NSTメンバーで患者さんを訪問します。食事摂取状況を伺ったり、栄養治療について説明したりすることもあります。
NST委員会
チームの目標や課題を設定し、チームを運営するためのミーティングを行います。
NSTリンク委員会
チームと各病棟をつなぐ役割を果たすリンクナースが集まり、各現場でより良い栄養管理を行うためのミーティングを行います。
NST勉強会の開催
今年度は感染症対策のため集まることは避け、NST便りを発行して知識の向上を図っています。
NSTの対象患者
当院NSTが携わるのは、入院時に特別な栄養管理の必要性があるとされた患者さんのうち、NSTが関わることで以下のような状態が改善すると期待される患者さんです。
- 褥瘡(床ずれ)のある患者
- 経腸栄養管理(胃ろうや経鼻チューブでの栄養管理)でトラブルのある患者
- 食事摂取量の少ない患者
- 栄養投与経路を移行する予定の患者
- 創傷治癒遅延患者
- 術前低栄養の患者
- 必要栄養量の評価が必要な患者
その他、他職種の介入による栄養管理が望ましい患者さんに対して、主治医や担当看護師と相談し、栄養状態の改善に向けてチームで関わっています。