高齢者医療への取り組みについて
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~地域に根ざした「高齢者にやさしい医療」を目指して~
横浜総合病院は、横浜市青葉区と川崎市麻生区の境界に位置しています。
外来患者さんの多くは青葉区・麻生区にお住まいの方々で、次いで都筑区、宮前区からも多くご来院いただいております。
厚生労働省が発表した2020年の市区町村別平均寿命データによると、川崎市麻生区は男女ともに全国1位、横浜市青葉区も男性が全国2位にランクインしており、過去には男女ともに1位になった実績もあります。
このような背景から、当院の診療圏は高齢者が多く暮らす地域と言えます。
私たちは、高齢者にやさしい医療の実現を目指しています。高齢者の方は、脳卒中・認知症・骨粗しょう症など、日常生活動作(ADL)に大きな影響を与える疾患を複数抱えていることが多く、臓器別の縦割り医療だけでは、十分な診療や予防が行えない場合もあります。
加えて、高齢者に多い病態としては心不全や肺炎(特に誤嚥性肺炎)、転倒による大腿骨頸部骨折、脳血管障害などがあり、これらを未然に防ぐことが、真に高齢者にやさしい医療につながると私たちは考えています。
生活習慣病の管理も重要です。
高血圧・糖尿病・脂質異常症といった慢性疾患は、脳卒中や心疾患だけでなく、認知症の発症リスクとも深く関係しています。当院では、これらの疾患に対して継続的な治療と生活指導を行っています。
骨粗しょう症についても、専門医を中心に地域の医療機関と連携を取りながら、治療と予防に力を入れています。また、糖尿病に関しては糖尿病センターを設置し、専門的な診療と生活習慣の見直しを支援しています。
脳神経外科を担当する医師はMRIや血液検査、循環器系の検査を定期的に行い、予防医療に取り組んでいます。
また、認知症については、横浜市内9か所の「認知症疾患医療センター」の一員として、専門医がMCI(軽度認知障害)段階からの早期発見・早期治療(最新の点滴治療を含む)や生活支援を実施しています。
この他にも、慢性腎臓病や消化器疾患、がんの早期診断・早期治療にも力を入れ、各診療科が密に連携しながら高齢者の健康を多角的に支えています。横浜総合病院は、地域の皆さまが「健康に老い、充実した人生を全うできる」ことを願い、転ばぬ先の杖としての医療を提供し続けてまいります。