当院の腹腔鏡手術
腹腔鏡手術とは、直径3~12ミリのトロッカーと呼ばれる円筒を3~4箇所に挿入して、そこから鉗子と呼ばれる道具を入れて行う手術方法です。
また、お臍1カ所のみで手術を行う単孔式と呼ばれる方法も行っています。
<鉗子類>
腹腔鏡手術のメリット・デメリット
メリット
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傷がとても小さいため整容性に優れていて、体へのダメージが少ないことから術後の痛みが軽減されるだけでなく、早期社会復帰が可能となります。
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開腹手術ではほぼ必発と言われている術後の癒着が、腹腔鏡手術ではかなり軽減されるので、術後のトラブル(腹痛、癒着による不妊症、腸閉塞など)が起きにくくなります。
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CCDカメラで手術部位に近づいたり拡大することができるので、細かな手術が可能となります。
デメリット
- 開腹手術よりも手術時間が長くなります。
- 皮下気腫などの特有な合併症があります。
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手術操作が難しいため、術者の技量に大きく依存します。そのため施設によっては開腹手術が選択されることがあります。
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心肺機能の悪い方や高度肥満症例では合併症のリスクが高まります。
腹腔鏡手術の適応は、良性疾患は基本的に全て適応になります。
疾患では、子宮筋腫、子宮腺筋症、良性卵巣腫瘍、子宮内膜症、不妊症、子宮外妊娠や、その他さまざまな疾患が対象です。
術式では、腹腔鏡下(以下省きます)子宮全摘術、子宮筋腫核出術、子宮内膜症病巣除去術、卵巣腫瘍摘出術、癒着剥離術、卵管采形成術、子宮外妊娠根治術、不妊症手術などが挙げられます。子宮体がんなど悪性疾患の治療(リンパ節郭清も行います)も積極的に行っております。
当院の腹腔鏡手術の傷のイメージは下図の通りです。
どの方法となるかは手術の内容によって変わってきます。
また、他院では通常4カ所の傷で手術をすることが多いのですが、傷を最大限減らしたいとの考えから当院では通常3カ所の傷で手術を行っています。実際にどの方法となるのか、診察の時に説明致します。
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単孔式・SSL法
術後におへそが変形してしまうことがあるとされる単孔式手術ですが、この変形を極力抑える当院オリジナルの切開法です。 |
手術後3ヶ月 |
多孔式
パラレル法 |
ダイアモンド変法 |
手術後3ヶ月 |
当院では可能な限り体へのダメージを減らすために3カ所の穴(3孔式)で行っています。
(通常他院では4孔式です)
木林 潤一郎婦人科内視鏡手術センター長・産婦人科主任部長「できれば病院には行きたくない。」「手術からは目を背けたい。」 十分わかります。 「痛いの嫌だな・・・。」「お腹を切られたくないな・・・。」「治療を受けた方がいいのは解っているけど、でも辛いのはちょっと・・・。」 当然だと思います。ですので私たちは可能な限りお腹を切らない体に優しい腹腔鏡での手術を行います。 開腹手術とは痛みのレベルが違います。 「こんなに楽になるなんて、もっと早く病院に来れば良かった」と術後に多くのかたが笑顔で話してくれます。 そんな笑顔をみたくて今日も手術を頑張っています。 |
美濃部 奈美子産婦人科部長代理みなさんの希望を聞いて、それぞれのライフスタイルにあった、満足のいく医療を提供できるように毎日がんばっています。 看護師さんや薬剤師さんなどのスタッフとも力を合わせて、みなさんが安心して診療を受けられるように笑顔でわかりやすくお話させて頂きます。分からないことや気になることがあればどんどん聞いてください。 どうぞ宜しくお願いします。 |
苅部 瑞穂産婦人科部長代理婦人科、女性にとって必要な科ではありますが、「恥ずかしい」「何をされるんだろう」「病気を言われたらどうしよう」等々できれば行きたくないものです。でも生理が重い、お腹が痛いなどの症状で困った、そこで婦人科の扉をたたく一大決心をする、そんな方も少なくないと思います。 私の診療方針は適切な問診や検査は当然で、まずは緊張がほどいて落ち着いた状態で診察を受けていただくことです。笑顔を大切にしています。受診する、というよりもちょっと会いにきた、という感覚でいらしてみてください。 |