昨今の産婦人科医の減少という背景から総合病院の産婦人科閉鎖やクリニック閉院など産婦人科医療の不足が指摘されている中、当院の産婦人科では地域における産科医療と婦人科医療の充足のみならず、侵襲の少ない腹腔鏡手術にも力を注いでまいりました。
腹腔鏡手術は傷が小さく目立たないことから女性の病気を治療する婦人科の手術では多くのニーズがあります。 また、術後の回復が早いことから入院の期間が短く済み、早期に手術前の生活に戻れることも忙しい女性にとって大きな利点となります。このようなことから従来開腹で行われてきた手術が、低侵襲で繊細な操作が可能な腹腔鏡手術に急速に移行してきており、婦人科手術の中心的方法として広まりつつあります。 |
絶対的な判断基準にはなりませんが、1つの指標として日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医制度というものがあります。技術認定医が複数在籍する施設は大学病院を除けば全国でもまだまだ数少ない状況ですが、当院の産婦人科では6人の常勤医全員が技術認定医として在籍し、加えて5人の技術認定医が非常勤医師として勤務しています。そのため、非常に高いレベルの手術を安全に行うことができるようになりました。常勤医全員が技術認定医であるというのは全国でもまだ類をみません。そのため、他院では開腹手術でなければ無理と言われるような巨大な子宮筋腫でも、当院では腹腔鏡手術でご案内し安全に施術しております。
当院の産婦人科では、子宮鏡手術はもちろんのこと、卵巣腫瘍、子宮内膜症などの病気や他院での治療は困難と判断されるようなお臍を超える巨大な子宮筋腫でも腹腔鏡手術で治療をおこない、また、骨盤リンパ節郭清や傍大動脈リンパ節郭清を含めた腹腔鏡下子宮体がん根治術も積極的に手がけてまいりました。全国的に見ても手術の質は高いものであると自負しておりますし、そして実際にこれまで多数の実績を残してまいりました。現在は、その手術技術を伝えるべく他院の医師へ手術指導もしております。
今後は今まで以上に、より積極的に腹腔鏡手術に取り組んでいけるよう、また、多くの患者の皆さまに満足のいく治療を受けていただけるよう、婦人科内視鏡手術センターを開設いたしました。
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